2021年12月01日

KATOスロットレスモータ3

万力で磁気回路を補填することでモータの特性が改善されたので、外ヨークを付けてみたらどうなるか確認しました。
手元にあったΦ15の鉄の丸棒を削って外ヨークを作りました。
外ヨーク付.jpgΦ15の鉄の棒にモータに合うように丸穴を開けて外ヨークにしました。
KATO GM3スロットレスST特性3.png
万力で磁気回路を補填したよりも特性が良くなりました。
このことから、KATOのスロットレスモータの外側の鉄板は薄すぎるのではないかということが結論づけられると思います。
posted by よしひろ at 23:15| Comment(0) | TrackBack(0) | モータ

KATOスロットレスモータ2

KATOのスロットレスモータの特性が芳しくありませんでしたが、外側の鉄板が薄く、磁気回路の問題もあると考えました。
特性測定の際に、磁気回路への影響を考慮し、木材を間に挟んで万力で固定していましたが、磁石の両側を直接万力で挟んでみました。
万力1.jpg万力.jpg左がモータの磁気回路に影響が出ないようにするための固定方法。右が万力の鉄部分でも磁気回路を形成するようにした固定方法。
KATO GM3スロットレスST特性2.png
 モータの特性を測定すると、万力で磁気回路を形成した方は、GM-3モータよりもトルクによる回転数の変化が少なくなります。
一般的にトルクによる回転数の変化が少ないほど性能が優れていると考えられます。
回転数は、巻き線仕様で変えることができます。
おそらく、KATOのスロットレスモータの外側の鉄板が薄すぎて磁石の性能を生かし切れていないのではないかと思います。
鉄板を厚くし、磁石を薄くした方が性能が良くなるように思います。
posted by よしひろ at 18:25| Comment(0) | TrackBack(0) | モータ

KATOスロットレスモータ

KATOのスロットレスモータを入手しましたので、どのようなものか確認しました。
既に9mmゲージでモータの換装をされている方のレポートが出ていて好結果が得られているようです。
比較.jpg
従来のGM-3モータとの比較です。
右がスロットレスモータです。
磁石はかなり厚いものが使用されていて、強力です。
近くに鉄等の磁性体はあると、強くくっついてしまいます。
ただ、モータ外側の鉄板がかなり薄く、物理的な強度が弱いです。
また、外側の鉄板はモータとしての磁気回路の一部のはずで、より強力な磁石を使用して、薄い磁性体にしたために磁気飽和を起こさないのか気になります。
磁石の側面を鉄板が被っているのも気になります。
コギングは全くありません。
スロットレス.jpg
外側の鉄板が弱いので、簡単に分解できてしまいます。
また、何故かGM-3と比べてフライホイールの圧入が弱く、途中までは手で力を加えただけで動き、プーリ抜きを使用せずに抜けてしまいました。
このモータは、GM-3と同様、3極モータです。
KATO GM3スロットレス電圧特性.png
電圧ー回転数特性を測定しました。
GM-3モータとさほど変わらないようです。
KATO GM3スロットレスST特性.png
回転数ートルク特性を測定しました。
期待に反して、スロットレスモータはモータとしての特性が一番悪いという結果でした。
測定結果が良くなかったので、もう一個測定しましたが、左グラフの通り、同じような結果でした。
スロットレスモータには大いに期待していたのですが、大きく強力な磁石を使用しているにもかかわらず、トルク特性が従来よりも悪く、期待外れでした。
もし、スロットレスモータではこの程度の特性しか出せないのであれば、過去にあったとされるスロットレスモータが消滅していったのも頷けます。
また、外側の鉄板の薄さについても、設計に疑問を持ちました。
外側から指で力を加えると簡単に歪んでしまうのは、いかがなものかと思います。
タグ:測定 巻線
posted by よしひろ at 15:40| Comment(0) | TrackBack(0) | モータ

2021年11月30日

分岐器製作中

10番分岐器を製作中です。
10年以上前に作り始めて、ずっと放置していたのですがようやく再開です。
分岐器.jpg
分岐器部分の写真です。
稲葉さんの1/87の50PSレールを使用しています。
レールの高さは約1.68mm、底面幅は約1.44mmです。
高さは70番レールより少し低く、底面幅は55番レールとほぼ同じです。
この分岐器の番手は10番で、枕木の並びは日本の分岐器に準じています。
ハンドレイ(ハンドスパイク併用)により線路を作製しています。
半田付けのフラックスは、水洗いを避けるため、りん酸を薄めたものを使用しています。
先端1.jpg
分岐器の製作を放置していたのは、先端軌条(トングレール)をどうやって作るか迷っていたことが大きな理由です。
市販の分岐器ですと、基本レールの先端軌条と重なる部分はレールの底面を削りレール側面を平面にして、基本レールと先端軌条が平面で接するように作られています。
実物は、基本レールはレールそのままの形状で、先端軌条はそれに重なり合うような形状となっています。
先端軌条をなるべく、その形状に近づけるように作製しました。
先端軌条のレールは、フライスで大まかな形状に加工し、その後、鑢で修正しています。
ただ、使用したレールの寸法の都合上、実物通りにはできず、基本レールの底部は薄くしてあります。
本分岐器は実用目的のため、先端軌条に付く連結板は強度確保のため大きめに作製しています。
先端2.jpg
posted by よしひろ at 22:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 線路

2021年11月08日

KATO GM-3モータ

KATOのストロットレスモータを11月中に入手できそうです。
スロットレスモータを評価するにあたり、その比較としてGM-3モータの特性を測定してみました。
KATO-GM3モータ.jpg
KATOのGM-3モータです。
電車用と新幹線用があります。
見た目は同じですが、おそらく巻き線仕様が違うと思われます。
回転子は3極で、スキューが付いています。
コギングはほとんど感じられず、手で回すと比較的スムーズでした。
ロータを外部から回すのに必要な力は、0.3〜2gfcmでばらつきはありました。
磁石は、その色からネオジム磁石ではないかと推定します。
モータ自体の外形は実測で、長さ21.5mm、幅11.5mm、高さ7.6mmでした。
KATO GM3電圧特性.png
電圧を2V〜12Vに変化させた時の無負荷回転数の変化のグラフです。
無負荷回転時の電流も描いています。
電車用GM-3の片軸と両軸で若干測定値に差がありますが、測定誤差と固体毎のばらつきの双方が考えられます。
新幹線用は12V時に30000rpm程度の高速仕様になっているようです。
無負荷回転数のグラフを直線補完し回転数0とクロスするあたりを確認すると約1Vとなります。
無回転状態から、回転し始める電圧を測定すると約1.5Vでした。
 KATO GM3ST特性.png
GM-3モータの12V印加時における回転数・トルク特性を測定しました。
永久磁石付の直流モータは、理論上は回転数・トルクは直線状に変化することになっています。
実際のところは高速回転時には回転子のコアに渦電流が流れる等のロスが発生し、回転数が低めになることはよくあります。
モータの特性自体は、この大きさのモータとしてはそれほど優秀というわけでもなさそうです。
モータ特性測定.jpg
写真のようにして回転数・トルク特性を測定しています。
フォースゲージをつり下げ、糸を付けて、モータに付いたプーリに巻きます。
糸の下には錘をぶら下げます。
糸が上に上がる方向にモータを回転させ、その時のフォースゲージの値を読み取り、同時に非接触式回転数計で回転数を、電流計で電流を測定します。
ぶら下げた錘の重量(質量×重力)ーフォースゲージの値が実際にプーリにかかった力となります。
今回の場合は、プーリの直径が8mmでしたので、直径20mmに換算したものがトルクとなります。
錘を変えて何点か測定して、グラフを作成します。
モータはバイスで固定していますが、モータの磁束がバイスに流れないように木製の治具を作って押えるようにしています。
プーリ切削.jpg
GM-3モータにはフライホイールが付いているので、それをトルク測定用のプーリとして使用することを考えましたが、糸が滑って前後に外れてしまうため、測定用の溝を付けました。
この溝の直径を8mmとしています。
タグ:モータ
posted by よしひろ at 16:00| Comment(0) | TrackBack(0) | モータ

2021年11月01日

客車牽引負荷測定

2021年10月31日の運転会で列車の牽引負荷を測定しました。
 20211031牽引負荷試験.png
レイアウトの1周分の牽引負荷データです。
  • 「20系15輛」は、ModelsIMON製の20系客車15輛編成です。
途中で牽引力測定車の底のねじがポイントに引っかかって脱線したので、1周に少し足りません。
途中で負荷が大きくなっているのは、レイアウトを置いている机の高さが違うために約1%(0.9%位)の勾配があるためです。
曲線の半径はR1250ですが、牽引負荷への影響は確認できません。
  • 「32系10輛」は私の32系二重屋根客車10輛です。
3周させてほぼ同じデータでしたので、1周分を切り出しています。
「20系15輛」のデータと比べて勾配部の山がなだらかになっていますが、編成の長さの違いによるものではないかと推定しています。
  • 「20系14輛」は今回の運転会ではなく、1997年に測定したものです。
レイアウトは同じですが、設置場所が異なるので、勾配の状態が違います。(この時は有線で計測器とPCを繋いでいます)
PEMP製20系客車14輛編成で、輪軸はパブローラ車輪です。
ModelsIMON製の20系客車15輛よりも全体的に負荷が大きくなっています。パブローラ車輪はそれほど転がりは良くないと思われます。
  • 「32系15輛換算」は「32系10輛」のデータから15輛にした場合を想定して2倍に換算したものです。
「32系10輛」の総重量1650gですが、これには床下機器が付いていませんので、少々軽くなっています。
1輛当り200g程度になるとして、15輛編成にすれば約1.8倍の重量なので2倍ということで換算してみました。
ModelsIMON製20系15輛よりも牽引負荷が小さくなることが見込まれます。
 
牽引負荷の測定風景です。
レイアウトが違う以外は前回とあまり変わりません。
posted by よしひろ at 15:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 客車

2021年10月31日

運転会

所属クラブの運転会があり約2年ぶりに私の組み立て式レイアウトを出しました。
運転会.jpg運転会の様子です。
 
会員の方がModelsIMON製20系客車15輛編成を持ってこられていたので、色々な機関車に牽かせてみました。
試験した全ての機関車は平坦部では15輛を牽くことができました。
映像の手前側は机の高さが少し高くなっており、約1%の勾配が付いています。
非力な機関車はこの勾配部分でスリップしていました。
タグ:測定 牽引力
posted by よしひろ at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 運転会

2021年10月28日

ピボット軸の比較4

ピボット先端がR0.1の球状になっている輪軸と、ピボット先端を尖らせた輪軸で牽引負荷を測定しました。
今回は、試験の都合上(3軸台車の輪軸取り替えに手間がかかる)、2軸客車のみ7輛で測定しています。
ピボット先端違い_比較.png
R732曲線、直線共にピボットの先端を尖らせた方が負荷が少なくなりました。
ピボット先端がR0.1のものと比べ約1割強小さくなっています。
直線に比べて曲線では差が少なくなっています。
横圧とかの永久があるのでしょうか。
R732曲線_ピボット先端違い.png
R732曲線でのデータです。
移動平均でグラフを表示しています・
どちらも走らせ続けていると負荷が大きくなりますが、その差は変わりません。
直線_ピボット先端違い.png
直線でのデータです。
都合により測定距離は約1.5mと短いためデータ量は少なめです。
線路を敷いている床面の勾配を考慮し行きと帰りで測定しています。
太い線は移動平均、細い線は、往復3回ずつ測定した6つの個々のデータの平均値を表示しています。
  • 先端を尖らせたピボット:約0.4%で動き出し
  • 先端がR0.1のピボット:約0.5%で動き出し
ました。
今回のデータでは、平均値では重量比で
  • 先端を尖らせたピボット:0.51%
  • 先端がR0.1のピボット:0.65%
となっています。
データの小さい値のところでは約0.4%、約0.5%となっていますので、傾斜で転がす試験とほぼ同じ結果と考えられます。
R732曲線負荷_比較2.png
このデータは前に出したものと元データは同じです。
このデータでは、先端がR0.1のピボットを使用しています。
重量比では、
  • 洋白円錐踏面:1.47%
  • 洋白円弧踏面:0.98%
  • ステンレス円弧踏面:1.13%
でした。
今回の結果は、洋白円弧踏面で、
  • R0.1ピボット:0.94%
  • 尖らせたピボット:0.83%
でした。
3軸台車の有無等条件違いもあり、若干誤差はありますが、洋白円弧踏面,先端R0.1ピボットの条件で前回とほぼ同じ結果が得られています。
この結果から、ピボット先端を尖らせ、円錐踏面から円弧踏面にすることによって、計算上は約1/1.7に負荷を減らせることになります。

posted by よしひろ at 22:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 輪軸

2021年10月24日

ピボット先端の加工

ピボット先端を尖らせるのにヤトイを作って輪軸を固定し、ドリルレースのごとく鑢で削っています。
バイトではまともに加工できません。
 
撮影は左手にカメラを持ってモニタを見ながら加工をしているのでうまくできていません。
実際の加工時は、拡大鏡越しに現物を見ながら加工しています。
鑢での加工後、砥石で研磨しています。
やすり.jpg 
使用している鑢です。
できるだけ加工面が荒れないようにバローベの一番細かい目のものを使用しています。
目のサイズは、G10と書かれています。
 やすり表面.jpg
使用した鑢の表面です。
下半分は鑢の元の表面の状態です。
上が削った跡が付いています。
一般的な鑢の目はなく、ランダムで非常に細かなな凹凸が付いています。
posted by よしひろ at 23:45| Comment(3) | TrackBack(0) | 輪軸

ピボット軸の比較

先日のコメントで、
「軸端が尖っていても、その先端のR0.1の部分で接しているのでは無く、もう少し太い部分で接触している可能性が有りそうですね。」
とありましたので、軸受の断面と先端を尖らせたピボットの組み合わせで写真を撮影してみました。
車軸あたり.jpg
台車に輪軸を入れると、横方向に0.1mm程度のがたがあります。
軸受先端から写真の程度の隙間があるものと思われます。
がたを完全に無くすと、輪軸が回らなくなりますので、実用上はこの程度のがたは必要と思います。
写真で見る限りでは、かなり先端の方の細い部分で軸受に接触していると思われます。
posted by よしひろ at 14:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 輪軸