2021年08月26日

静止摩擦、動摩擦2

先台車のばねを弱いものに変更して測定しなおしました。
以前に測定したのとほぼ同じ牽引力となりました。
C53牽引力電圧推移4.png今回は、静止摩擦から動摩擦へ変わっていると思われるデータが取得できました。
このデータが正しければ、静止摩擦力は動摩擦力の1.3倍程度でしょうか。
これまで、先台車の押えばねの強さについてあまり意識したことがなかったのですが、牽引力にこれほど影響があるということが今回の発見でした。
他の測定で静止摩擦と動摩擦の違いが出なかった理由は不明ですが、考えられる理由の一つとしてデジタルで測定しているからというのがあると思います。
デジタルでの測定の場合、ある時間間隔でその時点の値を取得しますが、その時間間隔の間に特異点があった場合、検知できません。
その点、アナログであれば、連続してデータを取得できますから、特異点も検知可能かもしれません。
ただ、アナログであっても測定器の応答速度によっては特異点の変化に追随できないかもしれません。
posted by よしひろ at 21:24| Comment(18) | TrackBack(0) | 蒸気機関車製作

2021年08月25日

静止摩擦、動摩擦

機関車の動輪で、スリップしていない状態では静止摩擦が働き、スリップし出すと動摩擦となるとされています。
そして、静止摩擦の力は、動摩擦の力よりも大きいということになっていますが、具体的に静止摩擦は動摩擦の何倍なのかということを示したデータを見たことがありません。
そこで、静止摩擦と動摩擦のテストを行ってみました。
やり方としては、牽引力測定器を固定しておき、機関車に加える電圧を徐々に上げていき、連続的に牽引力を測定しています。
結果は以下の通りです。
C53牽引力電圧推移2.png
データのばらつきを考え、10回分のテスト結果のグラフを示します。
測定結果では、静止摩擦から動摩擦になった瞬間はほとんど分かりません。
4回目と5回目の測定で、スリップする直線あたりにピークがあるのが静止摩擦の最大となったところでしょうか。
それ以外はスリップ前後で牽引力が変わっているようには見えません。
静止摩擦の部分は、電圧に比例して牽引力が上がって欲しいところですが、安定しないようです。
実は四半世紀ほど前にも同じようなデータを取得していて、この時も静止摩擦から動摩擦に変わるところがほとんど分かりませんでした。

このデータでは、最大牽引力は80gf以下ですが、以前に取得した牽引力の結果では、約110gfとなっていました。
この差は何か確認してみたところ、理由は先台車にありました。
今回は、先台車を安定させるため、強めのばねを入れていたのですが、これが災いして牽引力が低下したわけです。
先台車を外した結果が、下記です。
C53牽引力電圧推移3.png最大牽引力で130gf位になっています。
先台車を押えるばねの影響が結構大きいことが分かりました。
先台車の安定性と、牽引力との兼ね合いで先台車を押えるばねの強さを調整する必要があるようです。

posted by よしひろ at 21:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 蒸気機関車製作

2021年08月12日

切削失敗

車輪の輪芯の切削で失敗してしまいました。
切削失敗.jpgロストワックスの輪芯の裏側には表側の切削時のチャッキングにφ3の棒を付けてあります。
裏側の切削時にこのφ3も一緒に削ってしまおうとしたら、力がかかりすぎたようで、スポークが曲がって全体がねじ曲がり、バイトが引っかかってしまいました。
バイトの先が折れ、使えなくなってしまいました。
突っ切りなら切れるのでしょうけど、このためにバイトを変えてチャッキングしたり外したりするのも時間がかかるので、φ3の部分は糸鋸で切ることにしました。
数百個あるので、結構面倒ではあります。
タグ:車輪 輪軸 切削
posted by よしひろ at 15:33| Comment(2) | TrackBack(0) | 輪軸

2021年08月01日

貨車の牽引負荷測定

前日の客車に引き続き、貨車の牽引負荷を測定してみました。
EF13電気機関車、貨車は運転会に参加された方からお借りして測定を行っています。
 
測定の様子です。
手持ちで撮影したため、揺れています。
申し訳ありません。
 貨車牽引負荷.png
 貨車の編成長は前日の客車10輛よりも短いのですが、牽引負荷は大きくなっています。
牽引したEF13電気機関車はそれなりの重量はあるのですが、牽引力が不足しており、勾配のある曲線でスリップしていました。
データの最後は、牽引力測定車のフォースゲージを止めてあるねじの頭がレールに当たってショートしてしまい、計測終了になってしまいました。
今回のEF13も、当日走っていたEF57も車重はそれなりにあっても、列車を牽くとスリップしやすいようです。
3軸台車2式で構成される旧型電気機関車では荷重が動輪に対して適切な分配でかけられていないのでしょうか。
posted by よしひろ at 22:48| Comment(2) | TrackBack(0) | 輪軸

超特急燕もどき

クラブの運転会で走らせた超特急燕もどきの編成です。
二重屋根客車10輛編成で、ハニ+ハ+ハ+ハ+ハフ+シ+ロ+ロ+イネフ+イテ の構成です。
客車の台車には枕ばねを入れてあるのが効いているのか、ほとんど車体が揺れず、安定して走っています。
一方の機関車のC53は多少問題が発覚し、従台車が曲線から出る際にカントのねじれに追従できず、よく脱線していました。(その先の分岐器のところで復旧していました)
posted by よしひろ at 01:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 客車