2022年09月13日

効率測定2

C11の効率を測定した結果は以下の通りです。
電圧
(V)
電流
(A)
入力電力
(W)
速度
(m/s)
動輪回転数
(rpm)
牽引負荷
(gf)
出力
(W)
効率
(%)
40.0430.1710.05764430.02414.2
60.0470.2840.114126430.04815.0
80.0550.4730.172191430.07316.6
100.0640.6420.229253430.09616.9
120.0760.9120.277307470.12814.2
dda40x氏の作製された高効率ギヤを1/80の蒸気機関車に換装されて効率を測定された結果がI田氏のblogに掲載されています。
それによると、効率は30%前後とのことですので、私のC11の効率は約半分ということになります。
無論、高効率ギヤを使用していませんので、この結果は良いのか悪いのか分かりません。
通常、直流モータは回転数や電圧に関係なく、トルクにほぼ比例した電流が流れます。
今回の結果では、同じ牽引負荷であるにも関わらず、電圧が高い(回転数が高い)ほど電流が増えています。
このことは、モータ以外の部分で、回転数が高くなると回転負荷が増えるということなのかもしれません。

使用しているモータは、Φ12の1.6Wのものですので、能力的には問題は無いと思いますが、本試験ではこのモータの最大効率の点よりも大きな負荷で動かしています。
機関車の効率は、モータの効率とも関係しているので、モータの効率分を差し引いて、その他の駆動部分の効率を計算してみました。
電圧
(V)
 モータ回転数
(rpm)
 モータ効率
(%)
 効率補正値
(%)
 4 1463 47 30.1
 6 2894 59 28.6
 8 4390 66 25.2
 10 5821 68 22.1
 12 7057 69 20.3

この効率補正値は、機関車の効率をモータの効率で割っただけの値です。
また、モータの効率は、メーカの特性データから割り出した計算値です。
この計算が理屈に合わないとか、こんなことは意味が無いとかご意見もあるかと思います。
コメントにてご指摘いただければと思います。
posted by よしひろ at 19:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 蒸気機関車製作

効率測定

ようやく、機関車の入出力効率を測定できる環境が整いました。
測定用路盤.jpg走行試験用路盤を作ってみました。
なるべく曲がらないようにしたかったので、15mmのベニア合板を900mm×109mmに切断した板を使用し、その下に4mm厚、40mm×80mm×40mmのアルミチャンネルを接着と木ねじで固定してあります。
ベニア板ですのである程度曲がっているため、上記アルミチャンネルで矯正しています。
路盤同士の固定は、3mm厚の20mm×40mmのアルミアングルで上記アルミチャンネルにねじ止めするようにしてあります。
路盤を8本作成し、全長7200mmで、家の廊下に置いてみました。
まず、傾き0%になるように設置してみたのですが、築50年以上経過し、震度5の地震を2度経験した家で、襖も開かない状態ですので、廊下も結構歪んでおり、調整が大変でした。
当初は、路盤にレールをスパイクするつもりだったのですが、面倒で時間もかかるので、とりあえず、組線路を乗せて使用します。
C11_22輛_低速試験.jpg
効率測定の前に客車22輛を牽引して低速走行の試験を行ってみました。
速度測定器を付けましたが、スケール換算で1km/h単位でしか表示できないため、手動でストップウォッチで測定しました。
20cmのセンサ間を走行するのに要した時間は10回測定の平均で14.4秒でした。
スケール時速換算で4.35km/hとなります。
2002年国際鉄道模型コンベンションの低速コンテストで、このC11は3cmを約1.8秒で走りましたが、今回の負荷を付けた走行の方が良い結果(より低速)になっています。
ただ、走行時の速度のむらが気になります。
  実際の低速走行映像です
 牽引負荷.png
この環境で、C11の効率を測定してみました。
客車22輛(+牽引力測定車)の牽引負荷の測定結果は左のようになりました。
12Vだけ走行距離が充分でないのか定常状態に至っていないのかもしれませんが、少し負荷が大きく出ています。
その他の電圧では、走行速度に関わらずほぼ同じ負荷となっています。
所定の電圧に設定してから、電流を流していますので急発進しています。
起動直後は客車の加速のため大きな負荷がかかっていますが、速度が安定するとほぼ均一な負荷になっています。
負荷測定はそれぞれの電圧で5回行い、データを平均化しています。
同時に速度測定器にて走行速度を、速度測定器のセンサの間を走っている時の電流値をテスタで測定しました。
結果は纏め中ですが、dda40x氏の作られた高効率ギヤと比べて半分以下の効率しかなさそうです。
posted by よしひろ at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 蒸気機関車製作