2022年10月27日

PWMコントローラ

以前にも書きましたが、私の持っているPWM制御のコントローラでは、私の機関車はうまく制御できません。
理由は、PWMの制御が出力段のトランジスタのONとOFFで行われているためです。
トランジスタのONの期間は最高電圧が与えられていますが、OFFの期間ではモータの逆起電圧が発生し、結果的に本来0Vであるべきところからかけ離れた電圧となってしまっているためです。
モータの回転数は、入力の電圧に比例するため、0Vであるべきところが高い電圧になっていると平均電圧が上昇し、それに比例して回転数が上がります。
但し、モータのトルクは、入力の電流に比例するので、OFF期間での電流は0Aですのでトルクは発生しません。負荷が重い場合は出力トルク0の期間で回転数は落ちると考えられます。
PWMを少しONにしただけでモータが高速回転する現象は、コアレスモータで顕著に発生します。
コア付のモータではOFF期間での逆起電圧が低く、影響少ないため、多くの鉄道模型ではこれで充分制御できていることが多いと思われます。
私の場合、コアレスモータを使っていることが多いのでPWM制御のコントローラは使えませんでした。
しかしながら、PWMでもONーOFF-ONの制御では無く、ONーショート(0V)-ONの制御であればコアレスモータでも問題なく回転数を制御できるはずです。
このような制御を行えるDCモータドライバが市販されていますので、これを用いてPWM制御のコントローラを作ってみました。
コントローラ.jpg
作製したPWM制御のコントローラの外観です。
タカチ電機工業製のW80×H30×D50の大きさのアルミケースに入れてあります。
左に電圧計、右に電流計を取付けてあります。
PWMなのでデジタル計測器は計測時点の電圧/電流を表示するのではないかと懸念がありましたが、どうも平均値を表示しているみたいです。
中身.jpg
中身です。
自作するのは面倒なので、できる限り市販品を使用しています。
配線がごちゃごちゃしていますが、右の緑の基板は市販のPWMコントローラです。(中国製で一個数百円で売られています)
このコントローラはPWM信号を得るために使用しており、PWMの出力は使用していません。
このコントローラのPWM周波数は実測で約30kHzとなっていました。
左の緑の基板は、秋月電子通商で販売されているTB6612使用 Dual DCモータードライブキット[AE-TB6612]です。
このTB6612というICは前記のON-ショート(0V)-ONで動いてくれます。
ただ、PWMの信号を外部から与える必要があるので、右側のPWMコントローラからPWM信号を拝借している次第です。

波形.jpg
これの出力をオシロスコープで見た波形です。
逆起電圧の影響はほぼなく、割と綺麗な波形となっています。
実際にコアレスモータを回してみても他のPWMコントローラのように、ちょっとノブを回しただけで高速回転するようなことはなく、ノブの回転にほぼ比例して回転数が上がりました。
これなら、模型の運転に使えそうです。
posted by よしひろ at 22:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 電子工作

2022年10月10日

牽引負荷測定(2022関東合同運転会にて)

2022年の関東合同運転会にて湘南鉄道模型クラブのH5氏の13mmゲージレイアウトにて貨車の牽引負荷を測定させていただきました。
合同運転会参加クラブのレイアウトに勾配のあるものは少ないのですが、H5氏の組み立て式レイアウトは非常に正確に勾配が作られています。
関東H5氏13mm.jpg
H5氏のレイアウト全景です。
JAMに出展されたものよりも小さいですが、それでも大きい部類に入ると思います。
勾配は1.7%で作られていたと思います。
 
牽引負荷測定の様子です。
最初はC11が牽引していたのですが、力不足で勾配の登りでスリップするため、勝瀬氏製作のEF63に牽いてもらいました。
EF63の牽引力は最大で200gfほどの値が計測されました。
 関東13mm負荷測定.png
負荷測定結果です。
レイアウト3周弱のデータです。
一応、勾配は測定していますが、値は怪しいです。(こんなに大きな勾配ではないし、同じ勾配でも測定値が大きく異なっています)
最大負荷は上り勾配で70gf弱です。
平坦部分で40gf弱です。
1.7%勾配部分での平坦部分からの負荷増加よりも平坦部分の負荷の方が大きくなっています。
下り勾配でも列車が機関車を押すことは無く(負荷がマイナスになっていない)、機関車が引っ張っています。
以上のことから、おそらく、平坦部分での負荷は貨車列車重量の2%程度あるものと思われます。

posted by よしひろ at 23:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 運転会

2022年10月02日

牽引負荷測定(2022大阪合同運転会にて)

2022年大阪の合同運転会において列車の負荷測定を行いました。
  測定の様子です。
速度測定用の車輛を牽引し、スケール速度で約60km/hの速度で走行した時の牽引負荷を測定しました。
 負荷測定.png
青色のグラフがC53単独で10輛編成の列車を牽引し、レイアウトを3周強回った時の負荷です。
勾配や曲線で牽引負荷が上下していますが平均で10gf程度でした。
列車の重量は1673gですので、重量の約0.6%が負荷となっているようです。
朱色のグラフは、C53が牽引し、列車の後からC11で押しています。
昭和10年前後の東山あたりで超特急燕に後補機としてC11が押していたのを想定しています。
牽引負荷は全体として負の値になっていますので、前のC53はほとんど牽引しておらず、後ろのC11が押しているということになります。
モータの特性からC11の速度の方が速く、完全な同調は難しそうです。
実物と同じように上り勾配であれば前のC53が軽く引っ張る形になるかもしれません。
posted by よしひろ at 21:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 運転会

2022年大阪合同運転会2日目

2022年大阪合同運転会の2日目に列車を走らせた映像です。
標準軌線路では南満州鉄道の特急列車が、
狭軌線路では、作りかけのC53の牽く超特急燕(東山付近のC11補機を想定)とD51の牽く二軸貨車34輛編成
が走っています。
posted by よしひろ at 20:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 運転会

2022年10月01日

2022年大阪合同運転会

3年ぶりに大阪の合同運転会が開催されました。
hojc.jpg私の所属するHOJCのレイアウトです。
交友会.jpg私の所属する鉄道模型交友会のレイアウトです。
体育館.jpg2階の観覧席より見た体育館の様子です。
  井門さんが大夕張の編成を持ってこられましたので、走らせてみました。
タグ:レイアウト
posted by よしひろ at 19:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 運転会