KATOのストロットレスモータを11月中に入手できそうです。
スロットレスモータを評価するにあたり、その比較としてGM-3モータの特性を測定してみました。
| KATOのGM-3モータです。 電車用と新幹線用があります。 見た目は同じですが、おそらく巻き線仕様が違うと思われます。 回転子は3極で、スキューが付いています。 コギングはほとんど感じられず、手で回すと比較的スムーズでした。 ロータを外部から回すのに必要な力は、0.3〜2gfcmでばらつきはありました。 磁石は、その色からネオジム磁石ではないかと推定します。 モータ自体の外形は実測で、長さ21.5mm、幅11.5mm、高さ7.6mmでした。 |
| 電圧を2V〜12Vに変化させた時の無負荷回転数の変化のグラフです。 無負荷回転時の電流も描いています。 電車用GM-3の片軸と両軸で若干測定値に差がありますが、測定誤差と固体毎のばらつきの双方が考えられます。 新幹線用は12V時に30000rpm程度の高速仕様になっているようです。 無負荷回転数のグラフを直線補完し回転数0とクロスするあたりを確認すると約1Vとなります。 無回転状態から、回転し始める電圧を測定すると約1.5Vでした。 |
| GM-3モータの12V印加時における回転数・トルク特性を測定しました。 永久磁石付の直流モータは、理論上は回転数・トルクは直線状に変化することになっています。 実際のところは高速回転時には回転子のコアに渦電流が流れる等のロスが発生し、回転数が低めになることはよくあります。 モータの特性自体は、この大きさのモータとしてはそれほど優秀というわけでもなさそうです。 |
| 写真のようにして回転数・トルク特性を測定しています。 フォースゲージをつり下げ、糸を付けて、モータに付いたプーリに巻きます。 糸の下には錘をぶら下げます。 糸が上に上がる方向にモータを回転させ、その時のフォースゲージの値を読み取り、同時に非接触式回転数計で回転数を、電流計で電流を測定します。 ぶら下げた錘の重量(質量×重力)ーフォースゲージの値が実際にプーリにかかった力となります。 今回の場合は、プーリの直径が8mmでしたので、直径20mmに換算したものがトルクとなります。 錘を変えて何点か測定して、グラフを作成します。 モータはバイスで固定していますが、モータの磁束がバイスに流れないように木製の治具を作って押えるようにしています。 |
| GM-3モータにはフライホイールが付いているので、それをトルク測定用のプーリとして使用することを考えましたが、糸が滑って前後に外れてしまうため、測定用の溝を付けました。 この溝の直径を8mmとしています。 |