2021年11月30日

分岐器製作中

10番分岐器を製作中です。
10年以上前に作り始めて、ずっと放置していたのですがようやく再開です。
分岐器.jpg
分岐器部分の写真です。
稲葉さんの1/87の50PSレールを使用しています。
レールの高さは約1.68mm、底面幅は約1.44mmです。
高さは70番レールより少し低く、底面幅は55番レールとほぼ同じです。
この分岐器の番手は10番で、枕木の並びは日本の分岐器に準じています。
ハンドレイ(ハンドスパイク併用)により線路を作製しています。
半田付けのフラックスは、水洗いを避けるため、りん酸を薄めたものを使用しています。
先端1.jpg
分岐器の製作を放置していたのは、先端軌条(トングレール)をどうやって作るか迷っていたことが大きな理由です。
市販の分岐器ですと、基本レールの先端軌条と重なる部分はレールの底面を削りレール側面を平面にして、基本レールと先端軌条が平面で接するように作られています。
実物は、基本レールはレールそのままの形状で、先端軌条はそれに重なり合うような形状となっています。
先端軌条をなるべく、その形状に近づけるように作製しました。
先端軌条のレールは、フライスで大まかな形状に加工し、その後、鑢で修正しています。
ただ、使用したレールの寸法の都合上、実物通りにはできず、基本レールの底部は薄くしてあります。
本分岐器は実用目的のため、先端軌条に付く連結板は強度確保のため大きめに作製しています。
先端2.jpg
posted by よしひろ at 22:36| Comment(5) | TrackBack(0) | 線路
この記事へのコメント
10 日ほど経ってますが、フラックスの周りに何か変化はありますか? 私の経験では、特に水洗
いなしで白い粉が吹くなどの悪い現象は起きてませんが、森井さんは純粋なリン酸を使われて
いるので違う現象が起きても不思議はないので...
Posted by 稲葉 清高 at 2021年12月10日 17:47
今のところ、特に何も起きていないようです。
むしろ、10年以上前に半田付けした部分の一部の半田が外れていて困ったことになっていました。
当時使用した塩化亜鉛が充分に取り切れていなくて、腐食を起こしたのではないかと思っています。
半田付けし直していたら、塩化亜鉛とおぼしき粉のようなものが付いていました。
Posted by 森井 義博 at 2021年12月10日 18:06
森井様、
フラックスが残っていた部分に白い粉が吹くのは私も経験しています。塩化亜鉛ではなく、ハンダに含まれる鉛の化合物でしょう。
http://lumierelucecarnet.blog25.fc2.com/blog-entry-50.html

塩化亜鉛は潮解性が高いため、残っていても結晶や粉状ではいられず、湿気を含んで水溶液になってしまいます。水溶液の塩化亜鉛は揮発性が低いので金属表面にいつまでも残ります。
ハンダ付け部分に残った塩化亜鉛は酸性なので、ハンダ(鉛と錫)が徐々にイオン化され、空気中の二酸化炭素と反応して安定な炭酸鉛(白色粉末)になると考えられます。
Posted by 高梨哲也 at 2021年12月11日 14:26
カトーのモーターの記事を読み直す必要があって、その周辺のを見てて、ふっと思い出し
ました。先日の醍醐の運転会で現物を拝見しましたが (PFM のポイントマシンの動作テスト
で、こわしちゃってゴメンね。使ったの久しぶりだったので、直配線のしかた忘れてた)
全体のプロポーションからして T14 式の分岐 8 だと思います。(違ってたら教えてください)

もしそうだとすれば、T14年式の特徴で、トングレールの先端はストックレールより上に
ついています。そこから、関節に向かって徐々にさがっていきます。こうすることで、
ストックレールのウェブに入り込む部分の合成を上げるようにしていますが、若干ねじれ
で乗り心地が悪くなります。これが改善されるのは、昭和に入って導入された、帽子型
レールによってですが、普及はしませんでした。そして、戦後 59 型ではトングの形状を
より精密に加工することで、先端の上がりをなくしましたが、ご存じのように試作に終わ
り N 式に移行してしまいました。

ということで、トングの先端は、T14 年式のようにすこし上げた方が剛性とのトレード
オフは楽になると思いますよ。この辺は実物の図面が相当参考になると思います。これが
「スケールモデル」のありがたいところ :-)
Posted by 稲葉 at 2022年08月03日 17:56
10年以上前に図面を描いたので、どの実物図面から描いたのか忘れました。
大正14年式は間違いないと思うのですが、五十瓩軌條のどれかだと思います。
図面を見間違えて三十瓩軌條ので作った可能性は否定できません。

トングは、以前に作った分岐器は少し上げてありますが、今回のは模型の通過のスムーズさを優先し、ストックレールと同じ高さになるように努力しています。
Posted by 森井 義博 at 2022年08月03日 20:26
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