牽引力の試験で、レールと動輪タイヤ踏面の接地面積を小さくすると牽引力が大きくなるという結果が得られました。
その理由が分からなかったのですが、facebookで質問したところ、原因と考えられるものを教えていただきました。
その原因は、「アモントンの法則の系統的破れ」という現象らしいです。
私は完全には理解できているわけではありませんので、詳細はリンク先を参照していただきますようお願いします。
簡単に書くと「アモントンの法則の系統的破れ」により接地面積が小さくなると摩擦係数が大きくなるというものらしいです。
ちなみにアモントンの法則とは、
- 摩擦力は見かけの接触面積に依存しない。
- 摩擦力は荷重に比例する。
しかし、踏面角0°でレール頭面全体にタイヤ踏面が接触している場合と、踏面角によりレールのごく一部にタイヤ踏面が接触している場合とでは、「アモントンの法則の系統的破れ」により後者の方が摩擦係数が大きくなるようです。
この「アモントンの法則の系統的破れ」が公開されてまだ10年弱ですので、まだまだ解析が進んでいくと思われますが、これが正しいのであれば、これまでの実験結果の裏付けとなります。
実物なら車輪とレールが重量で変形してということになるようですが、模型は硬いので、弾性体のように変形はしないようにおもうのですがいかがでしょう?
私は、洋白ロストワックスの輪芯を切削している時に、剛性が少なくて場所により削れ方が異なることを経験しました。
洋白ロストワックスの輪芯において、クランクの切削で、輪芯の中央に近い部分は問題が無いのですが、クランクの端に行くにつれ多めに削れ、表面荒さも大きくなるのです。
バイトの一回の送り量は0.01〜0.02mm程度しかありませんが、目に見えて変化があります。
なので、機関車の動輪として回した際にも、目には見えない程度ですが横や回転方向に揺れているのではないかと推測されます。
小さな模型では、実物に比べるとかなり硬いですが、全く変形しないほど剛性があるわけでもなさそうなので、微少な変形は発生しているように思います。
それが弾性体とみなせるかどうか、「アモントンの法則の系統的破れ」に該当するのかについて議論の余地はあると思います。