2022年05月01日

ウォームギアの比較

動輪側から回転可能なウォームギアを比較してみました。
ウォーム比較.jpg
何れもモジュールは0.4で、進み角は20°(二条のみ21°)です。
三条ウォームは2001年に作製してもらったものです。
二条ウォームはスパイクモデルのコースティングギアに入っているものです。
三条ウォームですとシャフトを通す穴を開けることができます。
二条や一条では細すぎて、シャフト一体型でないと実現できません。
一条ウォームの歯底は、設計上はもっと細いのですが、製造時に折れてしまうため、製造可能な限界の細さで作ってもらっています。
そのため、歯高が小さくなり、ウォームホイール側で対処しています。
減速比を稼ぐために一条にしましたが、一般的な設計値である歯底からピッチ円までの距離をモジュールの1.25倍(M0.4なら0.5mm)を守るのであれば、最低二条でないと実際には作れないということになります。
一条ウォーム比較.jpg
このような細いウォームギアを製作できる会社は日本にはそれほど多くないと思われます。
細いウォームを作ってくれそうな二十数社に問い合わせて二社だけが対応してもらえました。
2015年にJ社で作ってもらいましたが、ウォームホイール側から回した時に時々引っかかりがありました。
この会社で作ってもらった二条ウォームですとウォームホイール側からスムーズに回りましたので、一時は二条にしておこうかとも考えていました。
2019年にY社でもう少し細く作れるとのことでしたので、作ってもらいました。
歯底径が設計値通りではないことの対応でウォームホイールの仕様をこの二社で変えたため単純には比較できませんが、Y社製はホームホイール側からの回転が比較的スムーズでした。
いずれにしても、非常に細いウォ−ムギアのため取扱には注意が必要です。
タグ:歯車
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2021年05月13日

Sergentカプラー2

Sergentカプラーを組み立てました。
sergentカプラー.jpg
Sergentカプラーに黒めっきを行った上で、組み立てた後、Accurailのカプラーポケットに組み込みました。
Sergentカプラーの組み立て治具は購入したのですが、全く使うことなく組み立てができました。
部品が細かいので、老眼の私には拡大鏡無しでは組み立てられません。
細かいバリが付いている物もあり、ちゃんと処理しておかないと連結・解放動作が不安定になります。
機関車用.jpg
 機関車用のSergentカプラーは、IMONカプラーの蒸機フロントビーム用カプラーポケットに入れました。
こちらも、黒めっきを行った後に組み立てています。
手前が解放、奥が連結時の状態です。
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2021年05月09日

黒ニッケルめっき

素人で扱えるめっき用品で黒ニッケルめっきを施してみました。
使用したのは、PROMEXのめっき装置とめっき工房の黒ニッケルめっき液です。
めっき工房の黒ニッケルは本来の使い方ではなく、ビーカにめっき液を入れて、PROMEXのめっき装置の電源でめっきしています。
写真の通り、めっき工房の黒ニッケルの方が濃い色にめっきされました。
黒めっき.jpg
タグ:めっき
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2021年05月07日

Sergentカプラー

しょうなんでんしゃのブログにSharon式自動連結器の話が出ていましたが、SergentEngineeringから発売されているSharon式の連結器を取り寄せてみました。
この連結器は、実物の連結器のように動作します。
中に組み込まれた鉄球が重力で降りることで、ナックルが固定され、連結器の上に磁石を置くと、鉄球が上がり、連結を解放できます。
この連結器は、既に特許は切れており、3Dのデータが公開され、自由に複製を作って販売することが許可されています。
しかしながら、新規に作るよりも、既製品を購入した方が楽なので、入手は面倒ですが購入してみました。
Sergentカプラー.jpg
手間はかかりましたが、何とか入手できました。
パッケージは以前とは変わりませんが、今回のものには組立説明書は入っていませんでした。
 sergentカプラー1.jpg
 基本的に未組立で、4つの部品から構成されています。
(写真では連結器本体の中に鉄球が入っています)
 Sergentカプラー2.jpg
組み立てた状態です。
専用のカプラーポケットは販売されておらず、この製品ですと、Accurailのカプラーポケット(Scale Size Draft Gear without Couplers)を使用するようになっていますが現在メーカ品切れです。
その他、Kadee #5で使用されているタイプのカプラーポケットが使用できるものもあります。
 Sergentカプラー3.jpg
 10年以上前に入手したSergentカプラー(Sharon式ではない)と繋いでみました。
以前のものは黒く染められていましたが、今回のものはダイキャストの肌そのままです。
タグ:連結器
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2020年12月17日

真鍮板

真鍮板ですが色が違います。
真鍮板.jpg
上は、客車用に作ったエッチング板の端切れ。
下は、蒸気機関車用に作ったエッチング板の端切れです。
色が微妙に違いますが、実は真鍮板の材質が微妙に違うのです。
客車用のは、黄銅板3種(C2801)
蒸気機関車のは曲げが多いので、黄銅板2種(C2680)です。
銅の含有量の多い方が黄色っぽくなるようです。
タグ:真鍮板
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2020年07月06日

#00ねじ

今回のC53では1.0mmよりも小さいねじを使います。
このねじの十字穴は#00とされているのですが、普通に市販されている#00のドライバでは入りません。
そこで確認してみました。
ドライバ.jpg左上がねじの頭です。
ドライバは左から、
・日発精密工業 #00 十字用ビット DBPH169(メーカ推奨品)
・ベッセル TD-51 +0000
・エンジニア DM-21 +0000
・アネックス精密ドライバー +000 No.65
・ジャパンホビーツール プラス#00 外径1.5ミリ
・PBスイスツールズ PH00(Phillips#00)
です。
日発精密工業(NHK)のは無論問題なく使えます。
ベッセルのは問題なく使えそうです。
エンジニアのも使えますが先が短いのが気になります。
アネックスのは先の凸部がちょっと太いのですが一応使えそうです。
JHTのは先の凸部がちょっと太くて微妙です。
PBのは全く使えません。
ということで、#0000と書かれたものなら使えそうです。

ところで、ドライバを調べていて初めて知ったのですが、ねじの十字穴は、Phillips規格だと思っていたのですが、JIS規格(日本工業規格)というのも別にあるようです。
日本製のねじの場合JIS規格で作られていることが多く、PhillipsドライバではなくJISドライバを使用すべきのようです。
海外のねじの場合は、JISかPhillipsか確認してから使う方が良いと思います。
日本国内では、十字のドライバがJISかPhillipsか明確に示されていないことが多いと思いますが、日本企業製の日本向けはJISのように思えます。
海外では、明確にPhillipsとJISで区分して販売しているところもあるようです。
PhillipsとJISの違いはよく知らないのですが、十字の凹部の底が広いのがPhillips、狭いのがJISのようです。
タグ:phillips ねじ JIS
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2020年05月13日

S0.5ねじ(2)

以前にもS0.5の六角頭ねじのことを書きましたが、アドラーズネストから洋白の六角ボルトヘッド(SS)というのが発売されていましたので、これにS0.5のねじを切ってみました。

S0.5ねじ.jpg前回の真鍮よりも硬いのと、ねじ部が短いせいか、ねじを加工しやすかったです。
タグ:ねじ
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2020年03月05日

ねじの溝

止めねじのマイナス溝を作製しています。
切削.jpg
0.5mmのエンドミルで削っています。
チャッキングの都合で、フライス盤ではなく、旋盤を使用しています。
ねじ.JPG
作製したマイナス溝です。
ねじ頭の径は、2.5mmです。
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2016年05月28日

輪軸の転がり

輪軸の転がりを調べてみました。
線路を傾けていき、走り出した傾きを測定しています。
結果は以下の通りです。
ベアリング入のは、台車にベアリングが入っているのではなく、輪軸を2重軸にして輪軸内にベアリングを入れてあります。
ベアリング入りだけは、約0.6%程度で少し動いて止まり、約1.4%で動き出すという面白い動きになっています。
潤滑剤は、モリブデングリスを少しだけ付けてあります。
予想通り、プレーン軸は重いです。

輪軸軸受け転がる傾き
今回作成輪軸ピボット約0.8%
日光モデル製造ピボット約1.0%
ModelsIMON TR23ピボット約1.0%
モデルワム TR73プレーン約4.0%
珊瑚TR47(輪軸にボールベアリング取付)プレーン(ボールベアリング)約1.4%(0.6%)
今回作成輪軸(潤滑剤付)ピボット約0.4%
タグ:輪軸 踏面
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2016年04月24日

タイヤの圧入

タイヤ圧入.JPG治具を作ってタイヤを圧入しています。
スポークの輪心は、日光モデル製の輪軸から取りだしたものです。
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2016年04月23日

付随車用輪軸の踏面形状


輪軸.JPG踏面.png
付随車用輪軸の踏面形状の検討をしています。
牽引力のテストをしていて、円弧状踏面を作ったのですが、付随車の踏面にも使えるのではないかと考えました。
写真の上側の輪軸が今回のもの。下側は、日光モデルで作ってもらったものです。
図面の通り、踏面は円弧なので、レールがフランジ側に近づくにつれ急激に車輪径が大きくなります。
フィレットは、NMRA RP25 #79 に近い径です。
フランジは、レールの横ずれにできるだけ対応できるように頂点を輪軸中央寄りにしてあります。
車軸のピボットは、先端ができるだけ尖るように後加工してあります。
車軸、タイヤはステンレス(SUS303Cuの黒染)とし、摩擦係数を下げようという目論見です。(日光のはタイヤは真鍮、車軸は鉄です)
この輪軸をとりあえず数十輛分ほど作って、走行テストしようと思っています。
はたして目論見通りになりますでしょうか。
タグ:輪軸 踏面
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2015年10月05日

ウォームギア3

https://youtu.be/OU_XUwboL1o
今回作成してもらったウォームホイールは、ギアの先端を歯切り後に切削してあるため、歯先が結構角張っています。
そこで、旋盤を使用して、ウォームギアを回すことで、ウォームホイールの歯先のあたりを取っています。
旋盤の主軸の回転数は、6600rpmほどです。
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2015年09月05日

ウォームギア2

製作してもらったウォームギアをギアボックスに組み込みました。
たまに引っかかりがありますが、それほど力を入れなくても、ウォームホイール側から回すことができます。
ただ、回すときの感触は、ちょっとゴリゴリしています。


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2015年07月19日

ウォームギア

ウォームギア.JPG
これまで、多条ウォームを使い、セルフロックがかからないようにしたウォームギア/ホイールはあったのですが、ウォームの条数の分だけギア比が下がるため、HOクラスの鉄道模型では使いづらいものでした。
そこで、1条ウォームで作れないかと考えていましたが、非常に細いウォームギアとなるため、作ってくれるギア屋さんがなかなか見つかりませんでした。
何とか作ってくれるギア屋さんが見つかり、作ってもらったのが、写真の上側のギアです。
下のウォームギアは、従来からあるスパイクモデルの2条のものです。
どちらも、モジュールは0.4なので、歯高は同じになるべきなのですが、残念ながら設計通りのウォームギアは作ることができず、歯高の低いものとなってしまいました。
設計値の歯底経は、0.13mmなのですが、細くすると加工中に折れてしまうとのことで、今回の物の歯底経は、0.77mmと大きくなっています。
それに合わせて、ウォームホイール側の外径を小さくしてあります。
下の動画は、ウォームホイール側からウォームギアを回すことができるということの実証実験です。(ギアボックスがまだでいきていないため、ベアリングをプライヤに咥えて回してみました。)
歯底経が0.13mm程度のウォームギアを作ってくれるところがありましたら、ご連絡いただけると幸いです。
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2013年12月25日

S0.5ねじ

関東合運の時に某氏から0.7mmのねじは大きい。0.5mmの六角ねじがあったらどうのこうのと言われたので作ってみました。
S0.5.JPG左がS0.5の六角頭のねじ、右がローリングダイスです。
アドラーズネスト製の六角ボルトヘッド.S(連結式)を用い、ねじを切って(切ると言うより圧力で押し出す)みました。
この六角頭は対辺が0.7mmです。
M1.6のホーローセットの六角穴に丁度合いますので、これをレンチ代わりにできます。

このサイズのねじを量産したら欲しい人はいらっしゃいますでしょうか。

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2013年07月27日

3D造形

前に書きましたが、流線型蒸気機関車の前面をShapewaysで3D造形してもらい、それを原型にロストワックス部品にしてもらいました。
しかし、透明な樹脂は、表面の状態が分かりづらく、また、造形品の平面が若干波打っているのですが、それを完全に取り切るのはなかなか困難です。
また、この樹脂の原型から作ったロストワックス品は、金属の原型から作った物に比べて原型の再現性が低いように感じました。
そこで、そこそこ精密な金属で3D造形ができるところがないか探したところ、i.materialsのHigh detailed Stainless steelが使えるのではないかと思い、他の部品を依頼してみました。
汽笛を作ったのですが、結果は写真の通りです。
表側はまずまずの出来なのですが、裏側は潰れています。
造形後、品物を砂の上に置いて、1300℃の熱を加えて焼き固めるそうなのです。そのせいかどうかわからないのですが、裏側が良くないです。
過去に細かな部品で実績があるのは、3Dプリンタでロウ型を作ってもらい、それをワックス原型にしてロストワックス鋳造するというものです。
しかし、手間がかかることもあって、コストが多くかかることもあり、もっと安価で、精度の高い(できれば後加工をほとんどしなくても使える)3D造形が無いのが模索しているところです。
Shapewaysや、i.materialsにもロストワックス式の材料のメニューがあるのですが、許容される板厚や、穴径の最小値が部品を作るには大きいため、利用できません。

ところで、i.materialsの日本のサイトがあるのですが、こちから注文すると、本家よりも少々高くなります。
当初、本家サイトから注文したのですが、寸法的に作れないというメイルが送られて来ました。
何度もやりとりしていると、英語で文章を書くのが面倒になり、日本語が使えないのか聞いたところ、日本のサイトからの注文でないので日本語は使えないとの回答でした。
ということで、この汽笛は日本のサイトから注文したのですが、注文受領は英語のメイルが来て、特に問題もなかったのでメイルのやりとりも無く、送った旨の連絡も英語のメイルで終わってしまい、日本語は全く登場しませんでした。それならば、価格の安い本家から注文しておけば良かったとちょっと後悔しています。(これを書いた後で、日本語でご注文いただきありがとうございましたというメイルが来ました。)

汽笛1.JPG汽笛2.JPG
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2012年11月11日

六角レンチ

六角レンチ.JPGS07の六角頭のねじを回すためのレンチをどうしようか考えていたのですが、H5氏から、セットスクリューの六角穴の角を角ヤスリで舐めてみたところ、うまくいきました。ということで、それで作った六角レンチを送っていただきました。
写真の大きい物がそれです。
φ4の先が細くなって行くところがどうやって作られているのか分からなかったので、H4氏と一緒にH5氏宅を訪問した際に教えてもらいました。
H5氏作の物の真似をして量産(?)してみました。
ピンバイスで咥えられるようにφ3を使用し、ちょっと小さめに仕上げました。(手持ち材料の関係で、洋白を使用しています)
ねじの六角穴の奥の方は入り口よりも少し大きくなっていることが分かったので、ねじの頭の方を削って使用しています。
バリを取っただけで六角ねじの頭がぴったり入ります。
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2012年08月08日

ミニチュアねじ

hexbolts.jpg手持ちのねじを並べてみました。
右側の3本が#00+のドライバで使えるねじです。
左側は六角頭のねじです。
今回製作したS0.7ねじに付いているナットは、T2M製のものです。

福原製のものは、かなり古いものですが、洋白の六角引抜き線を加工したものと思われます。
アドラーズネスト製のものは、真鍮製で丸材からの削りだしのため、六角の角が丸くなっていません。
ScaleHardware製のものは六角頭が厚いです。六角の平面部分が綺麗なのですが、六角引抜き材を作って加工しているのでしょうか。
T2M製のものは六角頭は切削のようです。
今回製作のものは六角頭がヘッダー圧造で作られているため、他のものと比べると、角が丸いですね。(かなり小さいものなので、拡大して見ないと丸みは分からないと思いますが)
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2012年08月06日

S0.7六角ねじ

S07.JPGS0.7の六角頭のねじです。
(JISねじは通常M1.0とか表記をしますが、小さいねじは別の規格があって、S0.7といったような表記をします。)
S0.7のねじ自体、市販はほとんどありませんが、六角頭のものを特注しています。
普通の量産工程で作られるねじなので、切削品のようなシャープな六角頭にはなりませんが、それでも、結構良くできていると思います。

六角頭の平径は、0.9mmとしています。
M2.0の六角穴付き止めねじの六角穴をレンチにすることを目論んでいたのですが、出来上がった六角頭はわずかに大きいので、レンチを作る必要があります。

量産ねじなので、使い切れない程度の本数を作ることになるのですが、どなたか欲しい人はいらっしゃいますでしょうか。
posted by よしひろ at 00:47| Comment(4) | TrackBack(0) | 部品