2022年03月23日

細長い穴開け

ModelsIMONのC11二次型のキットを組み立ているのですが、このキットは重見式給水加熱器が外された形状となっています。
幸い、ModelsIMONから重見式給水加熱器セットが販売されているので、これを取付けることにしました。
ボイラーに加熱器の取付金具を差し込むための穴を開ける必要があります。
金具は0.3mm厚の板で、取付部は幅が1.6mmありますので、それに合う0.3×0.6mmの細長い穴を開ける必要があります。
長穴開け.jpg 
  1.  開ける長穴の両端にΦ0.35の穴を開ける。
  2. 穴に糸鋸刃を差し込みもう一方の穴まで切る。
  3. 糸鋸で切れる幅は約0.2mmなのでΦ0.3mmの鑢で穴を広げる。
  4. プラモデルの筋彫り等で使用される工具を用いて穴を仕上げる。
といった手順で穴を開けました。
糸鋸刃は、Φ0.35に入る6/0を使用しましたが、普通に糸鋸弦が使えないので、短く切った糸鋸刃をピンバイスに咥えて切っていきました。
幅0.3mmの穴を開けるのにΦ0.35の穴を開けたのは、Φ0.3では糸鋸刃が入らないためです。
縦方向の罫書はハイトゲージを使用したのですが、ボイラーを水平に固定できていなかったようで、少し斜めにけがいてしまいました。
肉眼で微妙にずれているように思われたため、再度罫書を行ったので罫書き線が二重になってしまっています。
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2022年03月13日

失敗

ModelsIMONのC11キットを組み立てているのですが、キャブの妻板の取付がが左右で高さ方向に0.4mmずれているのが判明しました。
両側の水タンクを付けようとした際に、前面窓までの距離が違うことで気づきました。
妻板を取り外そうとしてバーナで炙ったら、付けたキャブ.jpg部品が全部外れてしまいました。
まだ、付けた部品が少なかったので良かったのですが、半田を綺麗に除去してから再組立しないといけないのが面倒です。
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2022年02月11日

C11動輪

C11の動輪踏面を加工した後、組立治具を作るのに時間がかかってしまいました。
動輪踏面加工.jpg
円弧踏面に加工したC11の動輪です。
第2動輪の歯車は、C53と同じく動輪側から回せるものに入れ替えてあります。
この写真ではウォームホイールの横にちょっとだけ写っていますが、ギアボックスの軸受に砲金を使ってみました。
たまたま、燐青銅棒が無くて砲金棒があったので使用した次第です。
元のMolelsIMONのは真鍮製でした。
加工の際にめっきが剥げたりしたので、最終的には再めっきをしたいと思っています。
 動輪圧入治具.jpg
動輪の圧入および位相合わせ治具です。
C53のと似たようなものですが、動輪のタイヤ外面よりバランスウェイトが出っ張っていたり、クランクピンのねじ部がさらに出っ張っているので、その辺を避けるための加工が面倒でした。
 圧入.jpg
動輪圧入の様子です。
C53ではエキセンプレスを使用しましたが、今回は1輛のみなので、旋盤を使用しました。(芯合わせや位相の調整がしやすい)
なお、写真は撮影用に内側の治具を外してあります。
タグ:車輪 輪軸 踏面
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2022年02月06日

C11組立

京都の山科あたりで超特急 燕の後補機をしていたC11を作ろうと、ModelsIMONのキットを組立始めました。
以前にも書きましたが、MoldelsIMONのC11の動輪の踏面角は0°となっていますが、私は気に入らないので、踏面を加工することにしました。
C11.png
2016年2月14日のblogに提示したグラフです。
C11の第2動輪だけをモータで回転させての牽引力測定結果です。
電圧を徐々に上げていった時の牽引力です。
この測定が正しければ、踏面角0°では牽引力が2割程度弱いことになります。

なお、MoldelIMONの公式見解では、踏面角0°の方が牽引力が向上するということになっていると思います。(どのように検証されたのかは存じません)
 C11動輪.jpg
ModelsIMONのC11キットの動輪と、組み立てた主台枠です。
写真ではよく分からないかもしれませんが、踏面角は0°(レール上面と水平)になっています。
踏面切削.jpg
以前にC11第2動輪の踏面を切削した際に使用したヤトイで今回も切削しています。
動輪が切削の圧力で振動しないように両側から押さえつけ、総型バイトで切削しています。
総型バイトを使う場合は、ビビりやすいので、少しずつ削っています。

動輪は軸から外してありますので、位相を合わせて車軸を圧入する必要があります。
 踏面角.jpg
 これは、かなり以前に私の所属するクラブの人が本人の自作の機関車用にNCで踏面角0°と3°の動輪を作ってくださり、入れ替えて牽引力を測定したものです。
これも電圧を徐々に上げていった時の牽引力ですが、電圧を上げきった後はしばらくスリップさせて測定したと思います。
この時も踏面角0°では牽引力が2割程度弱いという結果でした。
この実験をする前は、踏面角0°はレールとの接触点が多いため、牽引力が強いと考えていたのですが、私の浅はかな考えは覆されてしまいました。

この結果に対し、誰かが言っていたような気がするのですが、踏面角0°の車輪の精度が悪いからこのような結果になったのではないかと。
プロの方が自らNC加工機を使用して作った車輪ですので、精度には問題は無いと思っています。
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2021年10月17日

機関車の重量バランス

C53のウェイトの位置を変えて重量バランスが変わると牽引力はどうなるか確認しました。
C53重心位置牽引力.png
設計では動輪の3点支持の重心あたりが機関車の重心になるように設計しています。
ウェイトを前方に1cm移動した場合との牽引力の比較を行いました。
ウェイトを移動しても動輪の3点支持の内側に重心があるので車輛が前に傾くことはありません。
8Vでスリップした状態での牽引力を交互に各5回測定し、各データを平均したものをグラフにしています。
結果としては、全く変化無しでした。
機関車の重心が多少ずれたところで牽引力は変わらないということになります。
むしろ、今回の牽引力の測定値が90gf強でしたが、前回の測定値に比べると約2割少なくなっています。
前回の測定とは使用した線路が異なりますし、前回の牽引力測定実施後、牽引負荷測定のためにかなり走っており、動輪踏面の状態も変わっていると思われます。
動輪踏面やレールの状態の方が牽引力への影響が大きいようです。
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2021年08月26日

静止摩擦、動摩擦2

先台車のばねを弱いものに変更して測定しなおしました。
以前に測定したのとほぼ同じ牽引力となりました。
C53牽引力電圧推移4.png今回は、静止摩擦から動摩擦へ変わっていると思われるデータが取得できました。
このデータが正しければ、静止摩擦力は動摩擦力の1.3倍程度でしょうか。
これまで、先台車の押えばねの強さについてあまり意識したことがなかったのですが、牽引力にこれほど影響があるということが今回の発見でした。
他の測定で静止摩擦と動摩擦の違いが出なかった理由は不明ですが、考えられる理由の一つとしてデジタルで測定しているからというのがあると思います。
デジタルでの測定の場合、ある時間間隔でその時点の値を取得しますが、その時間間隔の間に特異点があった場合、検知できません。
その点、アナログであれば、連続してデータを取得できますから、特異点も検知可能かもしれません。
ただ、アナログであっても測定器の応答速度によっては特異点の変化に追随できないかもしれません。
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2021年08月25日

静止摩擦、動摩擦

機関車の動輪で、スリップしていない状態では静止摩擦が働き、スリップし出すと動摩擦となるとされています。
そして、静止摩擦の力は、動摩擦の力よりも大きいということになっていますが、具体的に静止摩擦は動摩擦の何倍なのかということを示したデータを見たことがありません。
そこで、静止摩擦と動摩擦のテストを行ってみました。
やり方としては、牽引力測定器を固定しておき、機関車に加える電圧を徐々に上げていき、連続的に牽引力を測定しています。
結果は以下の通りです。
C53牽引力電圧推移2.png
データのばらつきを考え、10回分のテスト結果のグラフを示します。
測定結果では、静止摩擦から動摩擦になった瞬間はほとんど分かりません。
4回目と5回目の測定で、スリップする直線あたりにピークがあるのが静止摩擦の最大となったところでしょうか。
それ以外はスリップ前後で牽引力が変わっているようには見えません。
静止摩擦の部分は、電圧に比例して牽引力が上がって欲しいところですが、安定しないようです。
実は四半世紀ほど前にも同じようなデータを取得していて、この時も静止摩擦から動摩擦に変わるところがほとんど分かりませんでした。

このデータでは、最大牽引力は80gf以下ですが、以前に取得した牽引力の結果では、約110gfとなっていました。
この差は何か確認してみたところ、理由は先台車にありました。
今回は、先台車を安定させるため、強めのばねを入れていたのですが、これが災いして牽引力が低下したわけです。
先台車を外した結果が、下記です。
C53牽引力電圧推移3.png最大牽引力で130gf位になっています。
先台車を押えるばねの影響が結構大きいことが分かりました。
先台車の安定性と、牽引力との兼ね合いで先台車を押えるばねの強さを調整する必要があるようです。

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2021年03月10日

惰行

客車10輛を牽いた際の惰行を確認してみました。
12V印加で走らせ、途中で電源をOFFにしてみてどれほど惰行するのかの確認です。
1輛分も惰行しませんね。
実物換算100km/h程度で走っていますが、実物の急ブレーキよりも早く止まってしまいます。
小さな模型では、慣性が非常に小さいので、物理的に惰行を実現するのは困難です。
誤ってマニュアルフォーカスの設定にしたまま撮影したのでピントが合っていないのはご容赦のほど。
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2021年01月26日

牽引力

客車の牽引試験のついでに、試験に使用したC53蒸気機関車の牽引力を測定してみました。
この機関車は耐久試験で動輪の踏面が削れてしまっているので、新品の動輪とは違う結果になっている可能性があります。
印加電圧4.0V6.0V8.0V10.0V12.0V
牽引力(gf)82.8107.0110.1113.3117.3
4Vの時は動輪が回っていませんが、6V以上では動輪はスリップしています。
タグ:牽引力
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2021年01月23日

速度測定

15年前に作製した速度計を使用して、模型のC53蒸気機関車の速度が印加電圧度でどう変わるか調べてみました。
12Vから2Vずつ電圧を低くして走行速度を測定しました。
残念ながら2Vでは動かなかったので、最小電圧は3Vで測定しています。
C53速度.png左図の通り速度はほぼ印加電圧に比例しているようです。
12Vで93km/h程度なので、ほぼスケール通りと思いますが、模型としてはもう少しスピードが出ても良いのかもしれません。
タグ:測定
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2020年12月12日

耐久試験3

試験で動輪の回転時間が100時間に達したので、試験終了とし、ウォームギアの様子を確認しました。
就寝中、外出中は安全のため試験を停止したため、総時間159時間中、稼働時間100時間に対し、59時間は停止していました。
動輪の回転速度は、約355rpm(実物換算速度で約117km/h)でした。
ウォームの減り.jpg
ウォームギアの状態は24時間稼働時と比べると角が丸くなったような気がしますが、ほとんど摩耗はしていないと思われます。
状態確認のため、ウォームギアに付けたグリスはぬぐい取っています。
タイヤの減り.jpg
スリップしながらの試験に使用した動輪をそのまま使用しましたので、本試験前にもそれなりの摩耗があったのですが、ボールベアリング上で回してもタイヤは摩耗しました。
フィレットのところが摩耗しているのはスリップしながらの試験での摩耗です。
それより外側で一段摩耗し、黒くなっているのは今回の試験によるものと思われます。
黒いのは、ボールベアリングの油が付着したのではないかと思います。
動輪の直径は、約0.1mm小さくなっています。
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2020年12月06日

耐久試験2

試験で動輪の回転時間が24時間を経過したので、ウォームギアの様子を確認しました。
実際は、17時間連続稼働後、就寝中は安全のため試験を停止し、試験再開後7時間経過した合計24時間の時に分解して確認しました。
状態確認のため、ウォームギアに付けたグリスはぬぐい取っています。
ウォーム.jpgウォームギアの摩耗は確認できませんでした。
24時間稼働では問題ないようです。
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2020年12月05日

耐久試験

線路上でスリップさせて動かすとレールや動輪の摩耗が激しかったので、ボールベアリング付の試験台で動かしています。
本来なら、客車10輛程度を牽いて線路の上を走らせ続ける試験をやりたいところですが、試験環境を用意できないため、負荷が軽いですがこのような試験になっています。
10V印加で30mA前後流れています。
約6時間経過して特に問題なく動いています。
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負荷試験で分かったこと

負荷試験は、レール、車輪の摩耗のため中止しましたが、この試験で分かったことを書いててみます。
(1)駆動系の伝達効率
非常にざっくりですが、この駆動系の伝達効率を計算してみます。
注油後の入力電流は、約0.09Aでした。
動輪上重量は約500gで、過去のデータから動輪の摩擦係数を0.2とすると約100gfの牽引力があります。
動輪直径は20mmですので、動輪の軸に約100gf-cmのトルクがかかっています。
一方使用しているモータは、トルク/電流比で11nNm/A≓110gf-cm/Aです(メーカ公称値)。
なので、モータの出力トルクは、110×0.09=9.9gf-cmとなります。
ギア比は1:23なので、ウォームホイールには約230gf-cmのトルクで回していることになります。
実際には100gf-cmしか出ていませんので100/230=0.43です。
つまり、約40%の効率と計算されます。(あまり正確な計測ではないため、有効数字を少なくしています)

(2)牽引力
上記の通り、注油後の入力電流は約0.09Aでしたが、試験が進につれ、0.22A程度まで増えました。
電流が増えた要因ですが、
  • 駆動系の負荷が増えた。
  • 動輪とレールの摩耗で動輪ーレール間の摩擦が増えた。
の2点が考えられると思います。
前者は、通常は回し続けることでスムーズに動くようになることが多いと思います。
なので、後者の要因が大きいのではないかと思います。
とすれば、牽引力が2倍以上に増えていることになります。
牽引力を増やすには、動輪上重量を増やすしかないと思っていましたが、もし、適切な踏面形状にすれば牽引力が上がるのならば、検討する余地がありそうです。

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2020年12月04日

ウォームの耐久試験

ずっとスリップしながらの試験でしたので、レールや車輪の摩耗が激しく実稼働との乖離が大きいため、途中で止めました。
レール摩耗.jpg
試験で使用したレールもかなり摩耗しています。
試験中に線路が動いたようで、摩耗している箇所が長くなっています。
車輪摩耗.jpg車輪のタイヤもかなり摩耗しています。
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ウォームの耐久試験

先日発売のC53でウォームギアが摩耗したという話を聞きましたので、確認の試験をしています。
機関車を固定し、10Vを印加して動輪をスリップした状態で回し続けます。
1時間経過し、ウォームギアの様子を見ましたが特に問題はないようでしたので、注油してから試験を再開しています。
レールと動輪のタイヤはスリップによりすり減っています。
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2020年08月27日

C53運轉室雨樋

C53運轉室雨樋を製作しています。
実物が板を曲げたものなので、それに準じて洋白の薄板を曲げて作製しています。
運轉室雨樋.jpg治具を使用して「し」の字状に曲げただけなのですが、成功率が1/3以下と非常に歩留まりが悪くなってしまいました。
治具に小さな傷があっても、それが曲げた物に反映されて少し歪になってしまいます。
曲げる板も両端の寸法差が0.05mmもあると、綺麗に曲がりません。
一旦曲げてある程度形を作った後にもう一度曲げているのですが、治具との合わせが少しでもずれると思った形にはなりませんでした。
たいした部品でもないのですが、結構手間がかかった次第です。
タグ:屋根曲げ
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2020年08月14日

C53ボイラー曲げ

C53のボイラーを曲げています。
珊瑚模型店や安達製作所といったメーカではどうやって曲げているのか知らないので、自己流でやっています。
曲げ前.jpg加工の際にエッチング板の表面が傷つくのを防ぐために薄いシートを貼っています。
曲げ1.jpg
3本ローラである程度丸めます。
この3本ローラは剛性不足のようで、中央部分が広がって均等には丸まりません。
その後、丸棒を使ってある程度均一に丸めています。
蒸気機関車の自作をされる方のblog等を見ると、両端を先に曲げるということが解説されていますが、後工程の都合で、両端は真っ直ぐのままです。
曲げ2.jpg
C53のボイラーは、火室の部分が少し上がっています。
それを表現するため、治具に入れて万力で押し出ししています。
高さの差は0.数mmなので、実際のところ見てもほとんど分かりません。定規を当てると何となくわかるレベルです。
油圧プレス等が欲しいところですが、現在は万力がプレス機代りです。
エキセンプレス(ネコプレス)はありますが、万力の方が強く締め付けられます。
曲げ3.jpg治具に入れて、ボイラーの両端を曲げる準備です。
曲げ4.jpg指、ハンマー等を使用して、曲げます。
曲げ5.jpg最後に、形を整えるために治具に入れて押さえつけています。
曲げ6.jpg
丸め終わった写真です。
スプリングバックで若干開きますが、これで曲げ作業は終わりです。
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2020年08月11日

C53運轉室の屋根曲げ

C53の運轉室の屋根を治具を使用して曲げています。
屋根曲げ.jpg
3本ローラで屋根上部を丸めます。
最終形状よりも小さめの径で曲げています。
 
ある程度曲がった板を治具を使い、最終形状に曲げます。
スプリングバックがありますので、治具から取り出した後に微調整します。
適当なプレス機がないので、万力で押さえつけています。
1/87の運轉室程度であれば、この程度のもので曲がります。
タグ:屋根曲げ
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2020年08月02日

駆動方式の検討

今回、1条ウォームで動輪からの回転ができるようにしましたが、先人が動輪からの回転が可能な方式を考えられ、その模倣と検討により実現できたと思います。
記録として、その経緯を時系列で示します。
※稲葉さんからご指摘の件、追記しました
内容発表先名前(敬称略)備考
1947 7私の電車鐵道模型趣味松田恒久1984年井上豊氏のオートクラッチの元ネタ。
 1978頃 クラッチギア未発表内田利次(クラーケン)
雑誌等には未発表。
福原金属さんの会(7月)にてお披露目。
韓国製コピー製品あり。
工業生産向きの構造で、確実に動作する。
 1984 11押して動くとれいん大東孝司3条ウォームにより、動輪側から回転可能
 1984 12オートクラッチ鉄道模型趣味井上豊自動式クラッチ
 1987 ベアリング入り輪軸未発表森井義博車軸にボールベアリング入り
 1989 コースティングギア商品発売スパイクモデル
2条ウォーム 13mmゲージ用
進み角21°19'(設計値)
 19942私のC51超特急とれいん森井義博
ウォームホイール内オートクラッチとベアリング入り輪軸。
クラッチは、Canon F-1の巻き上げレバーのクラッチ構造を参考に双方向にクラッチが効くようにして製作。
製作が非常に面倒なため、製作は1回のみ。
200g程度の車輛では輪軸にボールベアリングを入れたものよりも良く調整されたピボットの方が軽く回る。
クラッチ.jpgベアリング車輪.jpg
 1994 5C51
Super Superb Line
商品発売カツミ
2条コースティングギア内蔵
進み角約18°(実測)
動輪側から回転するが重かった。
 1999 6C622鉄道模型趣味森井義博ギアヘッド付モータと平ギア、スパイラルギアによる駆動。
動力装置の体積が大きいことと、スパイクモデルのコースティングギアと比べて動輪側からの回転は軽くなかった。
 2001 3条ウォーム 森井義博
2条でウォームを製作できる会社を見つけられず、3条で試作。特に問題なし。
2015 1条ウォーム(進み角20°) 森井義博
1条ウォームで動輪側から回転可能な歯車を作製。
歯底径は設計値0.17mmであるが、加工中に折れるため、0.77mmで製作。
ホイール歯の先端をウォーム歯底径が大きくなった分切削。
動輪側から回すと時々引っかかりあり。
2018 2条ウォーム(進み角30°) 森井義博
特に問題なし。
但し、無負荷回転数が12Vで4000〜5000rpmのコアレスモータが必要であるが適当なものが見つからない。
2019 1条ウォーム(進み角20°) 森井義博
1条ウォームで動輪側から回転可能な歯車を作製。
歯底径は設計値0.17mmであるが、加工中に折れるため、0.64mmで製作。
ホイールはウォーム歯底径が大きくなる分、歯を転位して外径を小さくした。
特に問題なし。
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