2020年07月24日

ロストワックスの収縮

C53の連結棒(サイドロッド)をロストワックスで作っているのですが、なかなか希望した寸法にできませんでした。
連結棒.jpgロストワックス鋳造したものは、原型よりも収縮しますが必ず均一とは限りません。
連結棒のクランクピンの穴は、精度が必要なため、後で機械加工する必要があります。
でも、ロッドの丸いところとクランクピンの穴はあまりずれると見た目が悪くなります。
ロストワックスの収縮率は3〜4%程度と思われますが、実際に作ってみないと正確なところは分かりません。
最初は、6年ほど前にうまくいったものを再生産してもらったのですが、出来上がったものは、小さくなっていました。
ゴム型が年月を経て収縮していたようです。
そこで、穴の位置を合わせるために、今回は原型を4個作りました。
原型は3D造形で作っているのですが、そもそも3D造形で出来上がってくるものはデータ通りの寸法ではなく、ある程度の誤差があります。
3Dのデータを0.5%ずつ変化させて、少しずつ寸法の異なる原型を作製し、現在のロストワックス鋳造での収縮率の推定値から適当と思われる寸法の原型を選択してロストワックス鋳造するという手法です。
実際のところ、3D造形で出来上がったものは、0.5%の差も無く、ほぼ同じ寸法というのもありました。
写真の中央部のものがほぼ期待した寸法のものです。
右側は、原型違いで短かったものです。
左側は、中央のと同じロットですが、ロストワックス鋳造時のばらつきで長くなったものです。
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2020年06月20日

釣リンク

返クランク腕と心向棒を繋ぐ釣リンクの形状が左右非対称であることを今までは気にしていませんでした。
小さな模型の部品としては対称形で作られていることが多いと思います。
釣リンクの下側には斜めにボルトが付けられていてそれがどちらを向くのが正しいのか確認しました。
釣リンク.png
C53の弁装置組立図面を見るとボルトは前側になっています。
図面では、9の部品です。
京都鉄道博物館で実機を確認すると、
C53釣リンク.jpg写真では見づらいですが、確かに前側にボルトが付いています。
C51釣リンク.jpg
ところがC51では後側にボルトが付いています。
京都鉄道博物館で見ることができた蒸気機関車では、C5345とC621以外は後側にボルトが付いていました。
C6226は後ろ側にボルトが付いていてC621吐逆なのがよく分かりません。
C622は整備中だったので近づいて見ることができませんでした。
ということでC53の釣リンクの向きは他の機関車とは逆ということが確認できました。
C53の場合、連結棒(サイドロッド)も関節の位置が通常とは前後逆なのですが、何故でしょうね。
タグ:機関車部品
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2020年06月19日

炭水車ボギー横扣

C53の炭水車にはボギー横扣が2種類ありどのように使われているのか調べてみました。
ボギー横扣.jpg
図面には2種類描かれています。
下の曲がっている方は、
「台車前部並ニ最後部用」と書かれています。
しかし、C53現役時の写真を見ると、最後部は直線のものばかりです。

梅小路に保存されている機関車では以下のようになっていました。
C53連結面.jpg
機関車との連結部の横扣は曲がったタイプです。
写真はC53のものですが、D50,C51も同様でした。
C53中間.jpg
C53、D50、C51とも炭水車の中間のボギー横扣は直線です。


C53背面.jpgC5345の17立米炭水車の台車後部の横扣は直線です。
D50背面.jpg C53の一部はD50の20立米炭水車に振替えられました。
このD50140の20立米炭水車台車後部の横扣は曲がったタイプです。
C51背面.jpg
 このC51239の炭水車は12-17の銘板が付いていますが、形状は20立米炭水車です。
台車後部の横扣は直線です。

以上のことから、C53の炭水車ではボギー横扣は、前から 曲ー直ー直ー直(曲もあるかも)という形状になっていると考えられます。
タグ:炭水車
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2020年06月07日

C53走行試験

C53の走行試験として客車1輛を牽き、ポイントの分岐側を走らせました。
少しショートするタイミングがあるので、もう少し調整が必要です。
ポイント通過音を確認したかったのですが、走行音に紛れてよく分かりません。
タグ:曲線通過
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2020年06月01日

C53機関車重量

とりあえず、パイピング以外の組立はほぼ終わりましたので、機関車の重量を測定してみました。
C53重量.jpg何とか500gになりました。
煙室や、シリンダの中は空洞なので、補重は可能なのですが、重心がずれるので、この程度て良いかと思います。
井門義博氏のblogに掲載された同じ縮尺の蒸気機関車の重量と比べても軽いということはないでしょう。
タグ:ウェイト
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2020年05月08日

C53ブレーキシュー

C53動輪のブレーキシューを取り付けました。
C53ブレーキシュー.jpgブレーキシューはプラスチック(ABS)の射出成形品ですのでショートを気にする必要はありません。
瞬間接着剤で取り付けました。
タグ:機関車部品
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2020年05月07日

C53中央部ロッド

C53の中央部のロッドを付けました。
DSC04730.JPG全く動かず、シルエットだけですが、一応付けてあります。
エッチングによる簡単な構成です。
タグ:機関車部品
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2020年04月25日

C53走行

C53の下回りにウェイトを乗せ、炭水車を連結して短い線路を往復運転してみました。
3V、6V、10Vの電圧を印加してのテストです。
10Vでは、電源を止めても少し惰行しているようです。
炭水車はそのままでは軽くて集電不良を起こすので、100gの錘を乗せてあります。
列車を牽くためにも炭水車は100g以上の重量が必要と思います。
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2020年04月15日

C53運転室内機器

C53の運転室内は市販の部品で簡単に纏めようと思ったのですが、満足できずにいくつか作製しました。
加減弁ハンドル.JPG
加減弁ハンドルです。
右が今回作製の1/87用、
左はニワ製の1/80用です。
ニワのは何用なのか不明ですが、1/87用の方が長くて細いです。
逆転テコ.jpg
逆転ハンドルです。
右が今回作製の1/87用
左がニワの1/80用です。
今回作製の物は、運転室内塗装後に取り付けられる形状にしてあります。
ニワのは何用なのか不明ですが、大きさがかなり違います。
制動弁.jpg
制動弁(ブレーキ弁)です。
右が今回作製の1/87用
左が金岡工房の1/80用です。
右下のコックの向きが逆ですが、梅小路のC5343を見て作製したので、もしかしたら走行時はコックのハンドルが上向きなのが正解かもしれません。
これも、運転室内塗装後に取り付けられる形状にしてあります。
実際には細いパイピングがもっと沢山付いています。
一応、追加でパイピングを取り付けられる形状にはしています。
タグ:機関車部品
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2020年04月14日

C53冷し管

冷し管を作製してみました。
φ0.4のステンレス線を曲げ、ロストワックスの冷し管支えに取り付けています。
写真は仮置きですが、ランボードに穴を開けて冷し管支えを取り付ける必要があります。
冷し管.JPGスケール通りですと冷し管の直径は、0.4mmよりも少し太いはずです。
冷し管は簡単な治具を作って曲げたのですが、均一ではありませんね。
もう少し本格的な治具を作る必要があるかもしれません。
冷し管支えの部品は、冷し管支え本体と、冷し管を押える部品とで構成されていて、半田付けで固定してあります。
冷し管支えは意外と小さい部品なので、固定に手間がかかりました。
ステンレスは塩化亜鉛では半田が付かないので、冷し管支えの位置を微調整できるようにしています。
タグ:機関車部品
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2020年04月12日

C53デフレクタ3種類

C53のデフレクタを3種類作っています。
C5333デフ.jpgC5333デフ横a.jpg
C5333で使用されているデフレクタです。
大鉄型と呼ばれる物ですが少し大きいです。
C53大鉄デフjpg.jpgC53大鉄デフ横.jpg
C5330で使用されているデフレクタです。
大鉄型と呼ばれ、多く使用されています。
C5318デフ.jpgC5318デフ横.jpg
C5318で使用されているデフレクタです。
他に使用されているかどうかは不明です。
タグ:機関車部品
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2020年04月11日

C53デフレクタ

C5333のデフレクタを付けてみました。(片側だけですが)
C5333デフ.jpg
このデフレクタはt0.4の洋白板です。
厚みがかなりありますが、強度を考えるとこれ以上薄くするのもどうかと思います。
とりあえず、両面テープで付けただけです。
タグ:機関車部品
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2020年04月10日

C53蒸気分配箱

C53の蒸気分配箱を作りました。
蒸気分配箱.jpg 
当初はバックプレートに取り付ける部品を市販品でまかなうつもりだったのですが、蒸気分配箱の形状で似たものがなかったので作製しました。
C51も同様なものが付いています。
加減弁ハンドルは、1/80のでもあれば市販品を使うつもりだったのですが、適当な物がなく、作ることになりました。
コック類は全て後付けなのですが、小さい部品の半田付けが大変でした。
加減弁ハンドルを含めて10個ありますので、半田付けした部品が外れないように他の部品を取り付けるのは大変です。
蒸気分配箱本体をバックプレートに半田付け下後、嫌気性接着剤で取り付けた方が簡単かもしれません。
今のところ、これにパイピングしようという気はありません。
 IMON蒸気分配室.jpg
 当初使用しようとしたModelsIMON製の蒸気分配室です。
C59やD51用なのでC53の頃の物とはかなり形状が異なります。
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2020年04月04日

C53の惰行

10V印加で走らせて、急に電源offにした時にどの程度惰行できるかの確認です。
ほんのわずかですが惰行しています。
小さな模型は慣性が無いので、これ位が限度かもしれません。
列車を牽いているともう少しましになるかもしれません。
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C53試運転

機関車の上下を組み立てて試運転してみました。
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2020年04月03日

C53バルブギア組み立て

反対側のバルブギアを組み立てました。
バルブギア.jpg結構細かい部品が多いので組立には手間がかかります。
関節部分の隙間を削るのに写真の上に写っている鑢を使用しました。
バローベ製の厚さ0.31mmの非常に薄いものです。
何年か前に日本の時計工具屋さんから購入した物です。
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2020年04月01日

C53加減リンク

C53用の加減リンクです。 実物と同じように3枚構成となっています。
加減リンクa.jpg 実物は、中央の板が非常に厚く、外側はかなり薄くなっています。
模型の場合は製作の都合上、外側をあまり薄くできないため、製作可能な厚さにとどめ、中央を薄くしてあります。
加減リンクの部品はステンレス ロストワックス製の3点で構成され、半田付けで付けてあります。
タグ:機関車部品
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C53動輪の回転確認2

片側だけですが、バルブギアを取り付けました。
動輪の回転状態の確認です。
ロッドやバルブギアはステンレス製です。
洋白とは微妙に色が違うのですが、映像で分かりますでしょうか。
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2020年03月30日

C53動輪の回転確認

C53の動輪が手で押すと回ることを確認しました。
これに使用しているウォームギア・ウォームホイールのギア比は、1:23です。
1条ウォームなので、2条や3条のウォームと比べてギア比が大きく、動輪側から回すのにはより大きな力が必要となります。
そのため、機関車の重量ではほとんど惰行しないと思われます。
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2020年03月29日

C53動輪回転

C53の動輪にサイドロッドを取り付け、モータで回るようにしたので、回転のテストです。
ギアボックスが揺れ、主台枠も揺れていること、ユニバーサルジョイントで音が出ているのが気になりますが、まあ、こんなものでしょうか。
12Vでの動輪の回転数は約320rpmでした。走行速度では約105km/hに相当します。
列車を牽いた時などは負荷で速度が落ちますので、もう少し高速回転のモータにする必要があるかもしれません。
ギアボックスでウォームギアに付けてあるのはISC(NSKマイクロプレシジョン株式会社)製のボールベアリングです。
ISCベアリング.jpg
ISC製ボールベアリングの箱です。
MADE IN JAPANと書いてあります。
個人的な趣味で、NSK(日本精工)製のが欲しいのですが、NSK製と書かれていてもミニチュアベアリングはISC製のが納入されたりします。
NMBベアリング.jpg
NMB(ミネベアミツミ株式会社)製ボールベアリングの入れ物です。
かなり古いものですが、MADE IN THAILANDと記載されています。
NMBボールベアリングの工場は日本では軽井沢工場があるのですが、ここはマザー工場として開発や製造支援を行っており、量産はタイの工場で行われているようです。
dda40x氏のblogに「ボールベアリングはNMB製である。さすが日本製の高級品で十分性能を保っている。」と記載されていたので、NMBのは日本製では無く、ボールベアリングには高級といった級は無く、並級、精密級(P5等)がある旨のコメントをしたら、お気に召さなかったようで、日本製のボールベアリングというのを書かれました。
世の中は広い知らない世界もあるのだ。」ということですが、私はボールベアリングの専門家ではなく、当たり前のことを書いただけです。知らないことは無限に存在する事を認識しています。
そして、dda40x氏が使用されているボールベアリングは、軍需用の装置の部品で、交換して廃棄されたNMB製の高級品だそうです。
軍需用なので仕様は分かりませんが、おそらく特注なので、かなり価格は高いと思います。
ゴミ扱いの物を選別されて使用されているそうです。
私がモータの設計をしていた頃は、精密級のボールベアリングは床に落としただけで精度が担保できないので廃棄でした。
私には、廃棄されたボールベアリングを選別できる能力はありません。
いくら、軍需用とは言え、廃棄された物はそれなりに劣化しているはずなのですが、鉄道模型ごときの用途にはそれでも充分なのかもしれません。
また、この軍需用装置に使用されていたボールベアリングが日本製であるということは、どうやって分かったのか不思議です。

付け加えるなら、日本製であろうが、タイ製であろうが、製造工程や検査がしっかりしていれば品質には何ら差が無いと思います。
昔は、MADE IN JAPANと言えば、安かろう悪かろうの代名詞でしたし。


タグ:モータ 動輪
posted by よしひろ at 00:33| Comment(11) | TrackBack(0) | 蒸気機関車製作