2022年の第21回国際鉄道模型コンベンション会場で13ミリゲージャーの集い様の13mmゲージレイアウトにて開場前に列車の牽引負荷を測定させていただきました。
この13mmゲージのレイアウトは、非常に大きく、かなり正確に作られた組み立て式です。
私の環境ではできない長い勾配区間もあり、ご協力いただいて測定させていただきました。
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![]() | R732曲線、直線共にピボットの先端を尖らせた方が負荷が少なくなりました。 ピボット先端がR0.1のものと比べ約1割強小さくなっています。 直線に比べて曲線では差が少なくなっています。 横圧とかの永久があるのでしょうか。 |
![]() | R732曲線でのデータです。 移動平均でグラフを表示しています・ どちらも走らせ続けていると負荷が大きくなりますが、その差は変わりません。 |
![]() | 直線でのデータです。 都合により測定距離は約1.5mと短いためデータ量は少なめです。 線路を敷いている床面の勾配を考慮し行きと帰りで測定しています。 太い線は移動平均、細い線は、往復3回ずつ測定した6つの個々のデータの平均値を表示しています。
今回のデータでは、平均値では重量比で
データの小さい値のところでは約0.4%、約0.5%となっていますので、傾斜で転がす試験とほぼ同じ結果と考えられます。 |
![]() | このデータは前に出したものと元データは同じです。 このデータでは、先端がR0.1のピボットを使用しています。 重量比では、
今回の結果は、洋白円弧踏面で、
3軸台車の有無等条件違いもあり、若干誤差はありますが、洋白円弧踏面,先端R0.1ピボットの条件で前回とほぼ同じ結果が得られています。 この結果から、ピボット先端を尖らせ、円錐踏面から円弧踏面にすることによって、計算上は約1/1.7に負荷を減らせることになります。 |
線路の傾きは線路の端下に丸棒を置いて実現しています。 線路は1m(1000mm)あり、直径2.0の棒を入れると約0.2%の傾きのはずですが、測定すると0.3%と表示されます。 線路の下には四角のアルミパイプが付いていますが、若干たわむようです。 線路の傾きはiPhnoeで測定していますが、はたして水平に近い傾きでセンサーの精度がどれほどなのか疑問でもあります。 できれば、0.25%以下の分解能のある傾斜計が欲しいところです。(数千円のデジタル傾斜計ですと精度は±0.2°(傾きで0.3%位)とかで、もっと精度の良いものですと20万円以上します) 車輛が乗ると0.1%傾きの表示が大きくなることもありました。 先端を尖らせたピボットでは0.3%では動き出さす、0.4%で動き出しました。 約R0.1の先端のピボットでは0.4%ほんのわずかに動くもののすぐに止まります。 0.5〜0.6%になると動き出します。 やはり、先端を尖らせた方が回転負荷は少ないようです。 |
なかなかうまくいきませんでした。 車輪とレールが水平になっていないのか、動き始める勾配が1%を超えることも多くありました。 この試験では、0.5%程度が最も小さな勾配で動き始めました。 前回の試験でも台車に取り付けた状態で0.5%程度が最も小さな勾配でしたので、ピボット先端の回転負荷は全体から見るとほぼ0に近い状態になっているのではないかと推定します。 もっと小さな勾配で動き出すためには、輪軸・車輪自体の精度とレール上面の平滑性をもっと上げる必要があるのではないかと思いました。 |
![]() | 各輪軸での牽引負荷測定データを開始からデータ1000個分(約10分)の平均をグラフにしてみたものです。 輪軸1(洋白円錐踏面)の負荷が最も大きく、次いで輪軸2(ステンレス円弧踏面)、輪軸3(洋白円弧踏面)の順となりました。 できるだけ同条件となるように整備した上で試験を行っているつもりですが、測定データのばらつきが結構あります。 できれば同時に数多く測定したいところですが、1軸分の測定に1時間、輪軸の取り替えや整備等準備に1時間半程度かかり、1日で3種類を1回だけ測定するのがやっとです。 (試験中に計測器の電池切れになり、最初の準備からやり直しというのも何度かありました) そのため、各軸の測定を行った日は違っており、時刻、温度や湿度等試験環境も異なっています。 輪軸は測定が終わると、台車から取り外し→パーツクリーナで洗浄→踏面の拭き掃除を行い、試験前にはレールの拭き掃除を行っています。 ただ、最初の測定では踏面を拭いておらず、そのために負荷が大きかったのではないかと推定しています。(ステンレスタイヤだけは一度も線路に乗せたことの無い、完全な新品でした) |
![]() | 素のデータをそのままグラフ化すると見づらいので、牽引負荷試験の後ろ3回の各データ毎の平均をとって、その移動平均をグラフにしています。 各輪軸での牽引負荷および時間経過が分かると思います。 以前の試験では、ステンレス円弧踏面のタイヤで、長時間走行時の負荷増加が大きくなっていました。 今回の結果では、タイヤの材質によらず、円弧踏面の方が円錐踏面よりも長時間走行時の負荷増加が大きいという結果になりました。 なお、以前の試験と同様、何れの輪軸もフランジがレールに当たっている痕跡はありませんでした。 |
条件 | 輪軸1 | 輪軸2 | 輪軸3 |
踏面形状 | 円錐 | 円弧 | |
タイヤ材質 | 洋白 | ステンレス |